自動車部品業界のお客様が Microsoft Dynamics 365 Finance and Supply Chain Management をご検討いただくにあたり、同業他社の事例やノウハウを必要とされる際にご検討ください。本セッションでは、自動車部品業界ならではのシステムノウハウや、テンプレートモジュールの概要をお伝えしながら、最適な導入手法や構築サービスについてご提案いたします。
*富士フイルムデジタルソリューションズは2025年4月にパシフィックビジネスコンサルティング(Pacific Business Consulting, PBC)を吸収合併しました
本セッションでは、「Fit to Standard導入の考え方」・「コンサルティングサービス」・「テンプレート」の順番で、その概要をご紹介させていただきます。
「Fit to Standard導入の考え方」 これまでのERP導入は、既存の業務とERP標準機能とのギャップを洗い出し、業務にシステムを合わせるようアドオン開発を行うことでギャップを埋めていく「Fit & Gap」の考え方で導入が進められてきました。しかし、「Fit & Gap」は既存業務へのフィット率を向上させられる一方で、アドオン開発に多くの時間とコストがかかることが問題でした。また、ERPパッケージを定期的にバージョンアップする際には、追加したアドオン機能と最新バージョンの互換性を、時間と工数を掛けて検証しなければならず、場合によってはバージョンアップを行うためにアドオン機能を改修せざるをえない、といった問題が起こります。 このような「Fit & Gap」導入の反省をふまえて、現在では「Fit to Standard」というアプローチが主流になりつつあります。「Fit to Standard」とは、ERPパッケージの提示する標準業務プロセスに業務を適合させようというものです。アドオン開発を最小限に抑えることで短期間且つ低コストで導入が可能となり、ERPパッケージの定期的なアップデートも可能となります。そして、常に最新技術を取り込んだ最新バージョンの利用が可能となり、将来に向けた業務の効率化が期待できます。
「コンサルティングサービス」 ERPを導入いただくにあたり、場合によってはルーチン業務や運用方法の大幅な見直しが求められることがあります。また、ERP自体が意図する業務フローとお客様が実際に対応しているフローが大きく乖離している場合、お客様はERPが意図する業務フローへの適合を迫られることがあるかもしれません。こうした乖離をERP導入前の超上流工程で整理し、かつ、ERP導入の効果を最大化するためのコンサルティングサービス(構想策定サービス)をご提案いたします。 お客様は構想策定サービスにより、導入プロジェクトのゴール設定が明確になるだけでなく、将来にわたってERPを活用し続ける環境を確保することが可能となります。
「テンプレート」 自動車部品業界で稼働している基幹システムの多くは、要望事項の多くをカスタマイズ実装しており、定期的なバージョンアップの実施も見送られているのが現状です。また、業務補完の為の自社開発プログラムや、Excel等の補助ファイルも大量に存在します。弊社は自動車部品業界向けのERP導入プロジェクトを多数実施しており、その業界・業務要件の一部をテンプレートモジュールとして Dynamics 365 Finance and Supply Chain Management 上に実装し、その活用についてご提案させていただきます。テンプレートモジュールの活用により、Fit to Standardの考え方が浸透し、システム構築に対するコスト・スケジュールが大幅に見直されることが期待されます。